こんな世界があったのね!
(パンダ談)
僕は幼稚園生になってはじめて。
自分がいかに平和な世界で生きてきたのかを知ることになった。
僕にとっては僕が生きてきた世界があたりまえだったので。
こんな世界があることに驚いた。
世界は広いということを知った。

僕は人のおもちゃを借りたい時は、おもちゃ貸してって言った。
そして「いいよ」と言って渡されてはじめて、そのおもちゃで遊んだ。
ちゃんと順番待ちするものだったし。
勝手に取り上げるなんて知らないことだった。
誰かとケンカをしたこともなかったし。
誰かを呼び捨てにすることもなかった。
幼稚園生になってはじめて。
遊びたいおもちゃを人から奪う人をはじめて見た。
順番で交代せずに、自分が遊びたいだけ遊び人をはじめて見た。
誰かのことを「お前」って呼ぶ人をはじめて見た。
方言もはじめてだったし。
とにかく今考えたら。
僕はのんびりと平和に育てられたんだと知った。
僕が知った世界は譲り合いではなくて奪い合いの世界だった。
みんなで譲り合って順番で遊べばいいのに。
強いものが独占する世界だった。
まさに、世は弱肉強食だったわけだ。
そんな世界を幼稚園生になるまで知らなかった僕も僕ですよね。
いかに平和にのほほんと生きてきたのかを思い知らされることになった。
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