いい人は損をするのか?
(パンダ談)
あのね、聞いて。
心の日記なんだけど。
透析が終わって、体重を測定する時。
せっかちなおじいさんが向かいから割り込んできて。
体重測定をしている人がいるのにもう体重計に乗ろうとしていて。
次に待っている人にごめんなさいしながら、係の人はその人を体重計に乗せた。
他の人は文句も言わずに待っていた。
そのせっかちなおじいさんはお礼も言わず、頭も下げず。
あたりまえの顔をしてあたりまえに体重測定をして、あたりまえに帰っていった。
いつも、いい人が損をして。
いい人がガマンすることで世界はスムーズに回るシステムだな。
そう思った。
正直者は馬鹿を見て。
遠慮するものは後回し。
だけどそうやって個の幸せよりも全体を優先するものによって、世界は優しく回っているんだ。
僕はそう思う。
道徳だって教える。
他人に優しくしましょう。
昔話だって教える。
悪いものには罰が当たり、正直者は報われる。
だけど現実はどうなんだろう。
悲しい思いをするのは優しい人ばかりではないだろうか。
苦しいのは正直な人ばかりではないだろうか。
そうやって自分を犠牲にして世界を回す人を。
なんとかして救う優しい空間はないのだろうか。
作ってみたい、そんな空間を。
聞いてくれてありがとう。
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