幼児期

親公認だった。(パンダ談)大きくなったらね、パンダちゃんのお嫁さんになる。大きくなったら結婚しようね。僕と咲ちゃんは、そう約束していた。親も公認で。婚約者だって言ってた。毎日一緒に遊んでた。毎日一緒にいた。物心ついた時から、ずっと。会わない...

あのね、聞いて。思い出話なんだけど。僕には、毎日のように遊んでいる姉妹がいた。咲ちゃんと陽ちゃん。咲ちゃんは美人タイプで人気者。学年を超えてモテモテ。陽ちゃんはかわいいタイプだった。咲ちゃんの髪は、サラサラで天然の茶髪のポニーテール。とても...

母はどんな気持ちだっただろう。(パンダ談)幼稚園に通うようになって。幼稚園は楽しい場所ではなかった。なんかちゃんと順番を待っていても待たない人はいるし。人のことをお前呼ばわりする人はいるし。なんだか荒々しい人はいるし。1人、とっても荒っぽい...

こんな世界があったのね！(パンダ談)僕は幼稚園生になってはじめて。自分がいかに平和な世界で生きてきたのかを知ることになった。僕にとっては僕が生きてきた世界があたりまえだったので。こんな世界があることに驚いた。世界は広いということを知った。僕...

40℃ぐらいの熱ではケロッとしてた！(パンダ談)前に書いたように扁桃腺がデカすぎて、幼い頃は本当に体が弱かった。仰向けになると、喉が詰まっちゃって息ができなかったみたい。だから、布団でぐっすりなんて夢のまた夢。いつも母に抱っこされて寝たり、...

かわいく仕込まれていた！(パンダ談)幼い子供は「かわいい」とよく言われるもので。僕も例外なくそう言われていたみたい。僕は、返しの言葉を仕込まれていたようで。「かわいい」と言ってくれた人に対して切り返しをして。その結果さらに「かわいい」って言...